食べ物

イギリスの食材・肉編 - ラム・ネック

 イギリスに暮らし始めて間もなくの頃、これは美味しい!と思ったものが二つある。一つはじゃがいも。もう一つがラム肉だ。

 このブログでも初春に何度か子羊の記事を書いているが、英国全土で羊の放牧は一般的で、少し田舎に行くと緑色の牧場に白い羊が点々としているのを見ることができるし、パブやレストランでも牛肉、鶏肉、豚肉に加えて、ラムもごく普通にメニューに載っている。スーパーでも普通に手に入るラム肉は、英国では一般に親しまれている、ごく普通の食材だ。

 ここで、日本では羊肉というと一般的にマトンが思い浮かばれるが、英国で食されるのはラムだ。マトンが一年以上の大人の羊肉に対して、ラムは一年以下のまだ若くて幼い羊の肉。マトンに比べて肉質が柔らかく、マトン特有のにおいもない。

 どこ産のラムも普通に美味しいが、牛肉はスコットランドのアバディーン州で産される牛肉が有名なように、ラムはウェールズ産のものがウェルシュ・ラムと呼ばれて、美味しいとされている。

 日曜日のロースト料理では、ビーフやチキンのほかに、ラムの脚もよくローストに使われる。ラム・チョップでもそうだが、ラムのローストにはミントソースが欠かせない。ラムは比較的脂が強いが、ラムの肉の風味と脂も含んだジューシーな肉にすっきりさっぱりとしたミントソースの風味がよく合うのだ。ラム・ローストはまだ比較的日本でもなじみの薄い料理だと思うが、イギリスで最初に食べた時に、なんて美味しい肉だろうかと、ラム肉の旨さに開眼したのである。

 今回のお題であるラムの首肉は、肉屋はもちろん、少し気が利いたスーパーの肉カウンターでも手に入る食材だが、まだまだ一般的にはマイナーな部位だと思う。私は見慣れない食材を見ると買いたくなる質なので(笑、初めて肉屋で目にした時に即購入したのだが、ラムの首フィレ肉は思ったよりも高かった。シチューにするとうまいよ、という肉屋のおやじさんの言葉を頼りに、それなりのお値段を払った(といってもたかがしれてはいるが)肉を旨い料理にするべく、とりあえず煮込みにしてみようと取りかかったのが下の図である。


美味しいシチューに生まれ変わる前のラムの首フィレ肉

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 これが、実に美味しいシチューだった。首肉という部位柄、もしかすると筋っぽかったりするのかと思ったが、そもそもそんなに固くない肉質らしい。弱火で比較的長い時間煮込んだのも功を奏したのか、ほろりと崩れながらもしっかりとうま味を保持している肉と、肉からでたうま味がしみ込んだ野菜が美味で、家人共々美味しいおいしいと、あっという間に食べてしまった。肉の風味も、なんというかうま味の中に甘味を感じる肉という印象だ。

 煮込むほかにもオーブンでローストしたりと、料理方法が色々とあるようだが、我が家ではラム首肉は今回ヒットした煮込みで今後しばらくアプローチすることになりそうだ。ラムの首フィレ肉、在英でまだ食べたことのない方は、是非トライしてみることをお勧めしたい。
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味噌

 海外で、しかも田舎に暮らすと、日本食材などはまず手に入らないだろうと思っていた。過去形なのは、少々なら手に入ることが分かったからだ。

 大手スーパーによっては、日本米も「寿司セット」なるスノコや海苔等をパッケージにしたものと一緒に棚に並んでいるし、また以前にはとあるスーパーで期限切れのワカメやヒジキが並んでいるのを発見して苦笑したことがある。商品を揃えた努力は認めてあげたいが、お客にも、店にすらも顧みられないかわいそうな存在だったのだろう。それにしても乾物で期限切れとは、いったいどれだけ長い間棚に並んでいたのか…。

 あとは自然食料品店。これはこちらに長く暮らしている人から教えてもらったのだが、確かに海外では「日本食=健康的」というイメージが定着しているだけあって、日本食材を買うような人はそれだけ「有機」や「マクロビオティック」等々のキーワードに敏感な人達なのだろう。

 そういった自然食料品店で見つけたのが、味噌である。しかも有機味噌。味噌汁など長らく口にしていなかったので、試しに購入してみた。右の'Brown Rice Miso'がいわゆる普通の(米)味噌、左の'Barley Miso'は麦味噌。
Miso

 まだ麦味噌しか試してないが、普通においしい、まっとうなお味噌である。海外で販売されている味噌はマユツバな気がしたのだが、いい意味でその期待を裏切られた形だ。お値段は約4ポンド(800円程)。英国での一般物価を考えると、海外の珍しい食材の価格としてはそこそこ妥当な値段だろう。

 この味噌を出しているクリアスプリング社(Clearspring)によると、実はこの味噌は仙台で製造されているという。確かに、ビンにも日本製である旨が記されている。
 調べてみると、この味噌を製造しているのは仙台味噌醤油株式会社(ジョウセン)というところ。道理で、きちんと味噌の味がすると感じたわけである。また、ヨーロッパにおける「有機」の基準は日本のそれよりも厳しいと聞く。日本で製造しながらにしてその基準もクリアしているのだから、相当頑張っているのだろう。

 個人的には、海外にいながらにしてちゃんとした日本のお味噌が手に入るのは嬉しいこと。それに目の前の味噌がはるばる仙台から飛んできたのだと思うと、大事に食べようとも思う。
 ジョウセンさんにはこれからも頑張って欲しい。

冬の果物

 冬のこの時期、日本ではコタツにみかんの組み合わせですごしている人も多いのかもしれない(私自身はコタツを使ったことがないのだが)。初めて迎えた英国の冬の最中、スーパーで普通にみかんを売っているのを見て、懐かしさ半分、驚き半分だったのを覚えている。商品名は"Satsuma"(サツマ)。スペイン産らしい。宮崎、鹿児島あたりの品種を持っていったのだろうか。

 それから最近見つけたのが、柿。これはイスラエル産で、'Sharon
Fruit'という名前で売られていた。このシャロン・フルーツという名前は、こちらでの柿の流通名なんだとか。イスラエル産ということで、名前の由来がシャロン元首相と関係でもあるのか?などと思ったりしたが、よく分からない。

 日本で手に入る柿と比べるととても小ぶりだが、ちょと柔らかめの果肉は、食べるとしっかり日本の柿の味がした。
Sharon Fruit
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