2007年07月

天災

 ここのところ英国はずっと雨続きで、まるで日本の梅雨のようである。

 ただ、雨が降るだけなら英国では普通の天気と言えようし、空をあおいで雨空に文句を言っているだけならまだいい。しかし、7月に入ってから、英国の例年と比較して大変な降水量のために各地で洪水が発生していて、大変なことになっている。洪水自体は近年にもあちこちで起きていたが、これだけ広範囲にわたって被害が発生しているのは、今回が初めてではないだろうか。ウィキペディアにも現在進行形で今回の洪水に関する記事がアップされている(こちらにもインパクトのある写真が沢山)。
_44022306_floodfarm2_afp203b.jpg 家畜も水の中
_44023056_cyclisttewkesburygetty203b.jpg 水中を漕いでいるのはボートではなくて…

 私の知人でも、家が被災し、一階は全て全滅、車も窓の上だけが水から出ている状態でダメになってしまった人がいる。浸水した世帯数はどれくらいに上るのか分からないが、交通機関はもちろん、上水や電気などのインフラが止まっている地域もあり、色々な形で被害に遭った人々の生活を考えると、とても気の毒だ。

 上の写真も一見ユーモラスにも見えるが、リンク先の記事にもあるように、放牧されていた家畜も食べるものが無いし、農業への影響も大きい。水が綺麗に引いてしばらくたった頃に、洪水の影響がさらにいろんな形で出てくるのではないかと思っている。

 日本でも先日の地震の被害に遭った方々には大変お気の毒だ。ただ、人間にはどうにも出来ないのが天災である。日本でも英国でも、皆さん早く普通の生活に戻れるようになればと祈るばかりである。
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安全というもの

 かれこれ2ヶ月ほどこちらの更新をお休みしてしまった。
主な理由は仕事が忙しかったことに尽きるが、それでも書きたいネタはどんどんたまっていくので、全てをこちらに書ききれないのが残念。

 6月中にはヨーロッパ内での出張が入って、ロンドン・ヒースロー空港を何回か利用する機会があった。最近の飛行機での旅行でうざったく感じるのが、空港でのセキュリティチェックである。同じように感じている人は私以外にも沢山いらっしゃると思う。

 ヨーロッパ圏内ではパソコンバッグ等大きめのバッグ(いわゆる機内持ち込み手荷物)のほかにハンドバッグの機内持ち込みが認められている。二つ持っていけるわけだ(日本でも同じ)。
これが英国内空港から搭乗する際に限って、だめなのである。機内持ち込み荷物は純粋に一つだけと制限されている。例えば女性がハンドバッグをPCバッグ以外に携帯しているような場合には、いかなる形でもいいのでとにかく荷物を一つにまとめることが要求される。
 
 私がこのケースだった。この規制を知らなかったのは、昨今の状況を慮れば事前に確認しなかった自分が悪いのだろうが、パソコンを入れているバッグには、ハンドバッグなどを入れる余裕もなく、かといってそのままではセキュリティも通過させてもらえず(正確に言えば、このチェックはパスポートコントロール以前に行われていて、X線を使ったセキュリティチェックでは荷物の個数はチェックしていない様子)、困ってしまった。最終的には、航空会社のカウンターから大きめのショッピングバッグをもらい、それに両方を詰め込んで「荷物は一つ」としたことで(笑)、ようやくそこを通過させてもらった。

 しかしこれはまだいい方で、何度も抜き打ち的に繰り返されるセキュリティチェックによるトラブルはいやなものである。
 
 フランクフルト空港で目撃した話になるが、それは二度目のセキュリティチェックも通過し、搭乗ゲート直前に設けられた三度目のチェックポイントだった。私の前にいた老夫婦が、もちろんこんなところでまたセキュリティチェックがあるとは予期もせずに買い込んでしまったウォッカのボトルを没収されてしまったのだ。もちろんこれも最近の液体物持込規制が理由。係員に懇願する老婦人と、憤慨して文句を言う老紳士。しかしそこはドイツ、ルールですからと、怖い顔をした係員のおばさんはにべもない。様子を見ていて気の毒になったが、もちろんどうすることもできずにその場を離れた。

 これはこの老夫婦に限った話ではない。私も二度目が終わるとさすがにこれが最後だろうと思ってミネラルウォーターを購入すると、その後に控えていた三度目のチェックで没収されたことがある。DFS(Duty Free Shop)はどこも普通に営業しているし、どこにも「この先にセキュリティチェックがありますから、液体物の購入をお控えになりますよう」などという親切な表示はない。これは全世界の空港で同様だ。もしそういう表示があれば、乗客だって没収される品物に余計なお金を払ったりせずにすむものなのにと思うのだが。これもセキュリティの一環なのだろうか。

 セキュリティの厳しさに対して不平を言いたいのではない。逆に、安全のために決してそうやりがいもあるとも思えないような地道で地味な仕事を毎日繰り返している係の人達には、お礼を言いたい位だ。だが同時に、セキュリティに関連して増やしているだろう人員にかかるコストは、どれくらい運賃に跳ね返ってきているのだろうとも思う。

 そんなことを考えながら帰ってきて二日おいて、英国グラスゴー空港でのテロが起きた。しみじみ安全というものの価値を感じる今日この頃である。
 London night view 珍しく上空から見えたロンドンの夜景
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