2016年03月

イギリスの食材・肉編 - ラム・ネック

 イギリスに暮らし始めて間もなくの頃、これは美味しい!と思ったものが二つある。一つはじゃがいも。もう一つがラム肉だ。

 このブログでも初春に何度か子羊の記事を書いているが、英国全土で羊の放牧は一般的で、少し田舎に行くと緑色の牧場に白い羊が点々としているのを見ることができるし、パブやレストランでも牛肉、鶏肉、豚肉に加えて、ラムもごく普通にメニューに載っている。スーパーでも普通に手に入るラム肉は、英国では一般に親しまれている、ごく普通の食材だ。

 ここで、日本では羊肉というと一般的にマトンが思い浮かばれるが、英国で食されるのはラムだ。マトンが一年以上の大人の羊肉に対して、ラムは一年以下のまだ若くて幼い羊の肉。マトンに比べて肉質が柔らかく、マトン特有のにおいもない。

 どこ産のラムも普通に美味しいが、牛肉はスコットランドのアバディーン州で産される牛肉が有名なように、ラムはウェールズ産のものがウェルシュ・ラムと呼ばれて、美味しいとされている。

 日曜日のロースト料理では、ビーフやチキンのほかに、ラムの脚もよくローストに使われる。ラム・チョップでもそうだが、ラムのローストにはミントソースが欠かせない。ラムは比較的脂が強いが、ラムの肉の風味と脂も含んだジューシーな肉にすっきりさっぱりとしたミントソースの風味がよく合うのだ。ラム・ローストはまだ比較的日本でもなじみの薄い料理だと思うが、イギリスで最初に食べた時に、なんて美味しい肉だろうかと、ラム肉の旨さに開眼したのである。

 今回のお題であるラムの首肉は、肉屋はもちろん、少し気が利いたスーパーの肉カウンターでも手に入る食材だが、まだまだ一般的にはマイナーな部位だと思う。私は見慣れない食材を見ると買いたくなる質なので(笑、初めて肉屋で目にした時に即購入したのだが、ラムの首フィレ肉は思ったよりも高かった。シチューにするとうまいよ、という肉屋のおやじさんの言葉を頼りに、それなりのお値段を払った(といってもたかがしれてはいるが)肉を旨い料理にするべく、とりあえず煮込みにしてみようと取りかかったのが下の図である。


美味しいシチューに生まれ変わる前のラムの首フィレ肉

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 これが、実に美味しいシチューだった。首肉という部位柄、もしかすると筋っぽかったりするのかと思ったが、そもそもそんなに固くない肉質らしい。弱火で比較的長い時間煮込んだのも功を奏したのか、ほろりと崩れながらもしっかりとうま味を保持している肉と、肉からでたうま味がしみ込んだ野菜が美味で、家人共々美味しいおいしいと、あっという間に食べてしまった。肉の風味も、なんというかうま味の中に甘味を感じる肉という印象だ。

 煮込むほかにもオーブンでローストしたりと、料理方法が色々とあるようだが、我が家ではラム首肉は今回ヒットした煮込みで今後しばらくアプローチすることになりそうだ。ラムの首フィレ肉、在英でまだ食べたことのない方は、是非トライしてみることをお勧めしたい。
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ブログ考 2016

 実はこのブログの他にも複数のブログを持っている。

 このブログ一つもまともに更新できてないのに、そんなに作ってどうする、と言われると全くその通りなのだが(汗、複数のブログを持つにはそれなりの理由がある。

 まず、ブログというメディアは便利なもので、文章、写真やウェブサイトリンクと、様々な部品を自由に組み合わせて書きたいことを表現できるのが、私にはとても使い勝手が良い。今は様々なSNSが出ているが、Twitterでは文章が短すぎるし、Instagramはユーザーにかなり偏りがあると感じる。Facebookは基本的に知人友人向けのメディアとして開発されたのがそもそもだから、不特定多数に発信するツールとしては(そいう使い方もできなくもないが)使えない。他にも色々あるが、ここではおいておく。反面、特に私のブログは全て不特定多数向けにオープンになっているので、友人知人だけでなく、時々こんな検索でひっかかるのかと驚くようなキーワードがきっかけで私のブログを訪れている一見さんもたまにいらっしゃり、それはそれで嬉しかったりする。

 だから私にとってブログというメディアは、友人知人でない不特定多数の「お客さん」にも見てもらっているものだという意識を与えてくれ、またそういう意識ができるから、あまりいい加減なものは出せないし出したくないという考えにもつながる。これがいい意味で背筋を伸ばしてくれる。数あるへなちょこブログの一つだから、実際の読者数はここでは関係ないのだ(笑。
 既存のSNSではこういう使い方と効用は、今一つ期待できない。

 それにしても、複数のブログの使い道である。いくつあるかはここでは敢えて言わないが(笑。

 ここで一旦考えてみてほしい。
 仮に、ある人の週末の趣味がドライブとゴルフとランニングで、夜はオンライン・ゲーム。スキューバダイビング免許も持ってるし、エスプレッソ・コーヒーにはちょっとうるさい。酒も好きであちこちのバーを探検し、夜はジャズを聞きながらシングルモルト・ウィスキーをロックで楽しむが、実はアングラ・アイドルもチェックしているし、ライブの後に行くケーキやパフェの美味しい店もリストアップしている。茶道と書道もたしなみ、オペラも観るが、落語と歌舞伎観劇も欠かせない。たまに自分で釣った魚を家庭菜園の野菜と一緒に料理して、友人にふるまいながら最近の海洋考古学的発見について議論する。
 まぁ、こんな人が実際にいるかどうかは別として。

 当然ながら私のことではない(爆。でももしこんな人がいたら、全ての趣味・関心に対応できる友達を探すより、各アイテム毎に興味関心を共有できる人々を探すだろう。また上記の例ほど大げさでなくても、実は普通の人も結構沢山の趣味や関心事を持っているもの。仕事や子育て(最近は介護も)関連のトピックは、一般的に趣味とは呼ばれないけれども、関心や知識を共有できる人となると、範囲が限られてくるはずである。

 私のブログもそれと同じで、各ブログ毎にテーマを決めてあり、そのテーマに興味のある(仮想)読者を対象に、基本的にそのテーマに沿ったこと以外は書かないことにしている。海外のゲーマー仲間に向かって歌舞伎の話を持ち掛けないのと似たようなものだ(笑。

 一旦そういう風に決めたら、気が楽になった。一つのブログに自分の全てを詰め込む必要がないからだろう。正直、色々と関心のあるトピックをどうやってこのブログに書いていこうかと、初期は少し悩んだ時期もあったのだが、単純に分ければいいんだと気が付いた次第である。これは、言うなれば自分の中の異なるペルソナをそれぞれのブログに向かって開放するようなものだ。

 実際にテーマを決めて複数のブログを作ること自体にもメリットがあった。各テーマを決めるためには、それまで漠然と興味のあるエリアを具体的に切り出す作業が最初に必要となる。だから自分の興味のある分野がよりはっきりしてくる。そして具体的にブログというアウトプットを出すことで、それぞれの分野の知識や技術を磨こうという意識もより明確になる。各分野ごとに狭く深く書くことで、書く際にも意識的に集中しやすい。

 本ブログは…、「徒然」とタイトルにる通り、今回のような英国にも関係ないことを色々と書かせてもらっている(笑。そのうち英国に関するネタも、また色々と、沢山、お話ししたいと思っている、次第だ。はい。

 それにしても、最近日本語で文章を書く際に、無意識に英語で作った文章を日本語で翻訳している自分がいる。昔は、「こういう日本語の言い回しって、英語で無いんだよねー」と思っていたのが、最近、「こういう英語の言い回しって、日本語でどう言ったらいいんだっけ?」と思っている自分がいる。そろそろ英語のブログを作る時期になったのか…?
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