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ベルギーへ(その3) ~アントワープ~

 ベルギーへ(その2)の続き。

 アントワープはルーベンスの生地で有名だが、今回何も予習をしていなかった私は、現地につくまでそんなことも知らなかった。ちなみに前回触れた大聖堂は、日本人には「フランダースの犬」に出てくる、ルーベンスが描いた「聖母昇天」があることで有名だ。しかしこれは特に今回私は見なかった(理由はない)。

 その代わりに、という訳でもないのだが、ルーベンス博物館へ足を運んだ。実際に彼が住んだ家が、そのまま現在も博物館として公開されているものだ。現在のアントワープのショッピングエリア近くにある3階建ての館で、前に比較的広い庭もついている。立地といい、外装・内装からしても、当時の富裕層が暮らした家だと容易に想像できる。下の銅版画は17世紀初頭のこの家の正面図だが、驚くべきことに現在も全く変わっていない。

1627.jpg 1610.jpg ルーベンス博物館

 家の中に入ると、台所や使用人の使う部屋を除いて、ずい分と天井が高いことに気がつく。1.5階分以上あるだろう。さらに腰の辺りから天井まで続く窓が沢山付いているので、部屋の中が明るく、とても開放感のある空間だ。柱や鎧戸などにも、丁寧な装飾が施されている。ただその装飾にも、軽快な美しさというよりは、堅実な重厚さが感じられるのは、やはり国民性なのだろう。また、フランドル絵画にはよく、特徴のある丸みがかった真鍮のシャンデリアが天井から下がっているのが描かれているが、全く同じようなシャンデリアが各部屋にもかかっていた。何気ないことだが、4世紀前に描かれた絵の風景を、時代を超えて実際に目にして実感できるのは嬉しいものだ。これはなんとなく、ジグソーのピースが嵌った時の感覚に似ている。

 庭のベンチで一休みしながら外壁の装飾を眺めていると、ポセイドンの彫像に気が付く。水に関わりの深い街ならではだ。さらにその上に奇妙な怪物が踊っている。よく見てみると蛸なのだが、妙に邪悪な面構えで、ここでは悪役を仰せつかっているらしい。

 博物館を後にした後は、カフェでベルギービールを飲みながら新聞を読んだり、人々を眺めたりしてのんびりと過ごす。観光名所を制覇するのも、それはそれでいいが、街の雰囲気を楽しむのも、旅の一番の楽しみの一つだと思う。ところで、ベルギービールには、各銘柄ごとに特別のグラスがあり、違うビールを違うグラスから飲むと病気になるそうだ(笑)。ビールを飲む方には楽しみが増えるが、何せ400種類ほどあると言われるベルギービールである。店は全てのグラスを用意しなくてはならないのだから、大変だろう。さくらんぼのビールも、名物の一つと言われて試してみたが、綺麗なルビー色の見た目に似合った、ほんのり甘いビールで、おいしかった。 <つづく>
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